- 2021年4月21日 星期三 年月
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- 伊藤敏雄、窪添慶文、關尾史郎先生編著的《湖南出土簡牘とその社會》2015年3月由汲古書院出版。蒙關尾史郎先生慨允,茲以是書書影、目次、後記、執筆者介紹揭載于次。
書影
目 次
まえがき 窪添 慶文 iii
凡 例 vii
総 説 關尾 史郎 3
第一部 簡 牘 9
長沙東牌楼漢簡中の公文書と書信 髙村 武幸 11
長沙呉簡中の「叩頭死罪白」文書木牘 伊藤 敏雄 35
長沙呉簡書法研究序説 王 素・宋少華/石原遼平訳 61
第二部 社 会 93
簿籍の作成と管理からみた臨湘侯国――名籍類を中心として―― 關尾 史郎 95
典田掾・勧農掾の職掌と郷
――長沙呉簡中所見「戸品出銭」簡よりみる―― 安部聡一郎 117
長沙呉簡にみえる佃客と限米 谷口 建速 143
分異の時期と家族構成の変化について――長沙呉簡による検討―― 鷲尾 祐子 167
長沙呉簡の疾病表記の特徴 福原 啓郎197
資料・文献リスト 217
あとがき 伊藤 敏雄 247
執筆者一覧 250
あ と が き
伊 藤 敏 雄
本書は、「はしがき」や「総説」で示したように、長沙呉簡研究会の活動を基礎にしながら、共同研究「出土資料群のデータベース化とそれを用いた中国古代史上の基層社会に関する多面的分析」(2008~2011年度日本学術振興会科学研究費補助金・基盤研究(A)(一般)研究代表者:關尾史郎/課題番号:20242019)の研究成果をまとめたものである。諸般の事情により参加者全員の成果を収録することができなかったのは、残念である。
長沙呉簡研究会のメンバーには、長沙呉簡の研究で初めて簡牘を扱った者が少なくなかった上、簡牘を扱った経験を持つ者でも、長沙呉簡で目にするのが初めてという簡牘の形態(大木簡)もあれば、初めての語句・用語も多数見られた。そのため、個人の研究でも、共同作業の上でも、試行錯誤の繰り返しであった。その試行錯誤の途中経過を示したものが、『長沙呉簡研究報告』第1集~第3集と三冊の特刊である。本書は、「総説」にもあるように、それらを踏まえた研究の到達点であると同時に、試行錯誤の途中経過でもある。
私たちは、研究にあたって、簡牘の文字・内容だけではなく、簡牘の形態や書式を注視してきた。簡牘研究にとって当たり前と言えば、当たり前のことであるが、そこに留意して研究を推進してきたのが、私たちの研究の特徴でもあると自負している。
本書の「社会篇」の論稿の多くが、吏民簿を始めとする簿籍を取り上げているように、長沙呉簡には簿籍類が圧倒的に多く含まれている。簿籍類を分析するには、データ・ベースが有効であるし、それを用いた成果が多く現れているといえる。その意味でも、データ・ベース化を進めてきた私たちの手法は間違っていなかったと思う。
約14万点といわれる長沙呉簡のうち、現在公表されているものは半分にも満たず、その全貌はいまだ不明である。しかし、それでも私たちが研究に使用してきた簡牘はごく一部であり、研究課題は更に多く存在している。本書の成果をもとに、種々の研究が進展することが期待できる。
王素氏によると、『竹簡 伍』・『竹簡 陸』の刊行が大幅に遅延し、それより先に『竹簡 捌』が刊行される予定で、その後、木牘の特集巻の刊行も計画されているという。これらの刊行を期待しつつ、総説で挙げた東牌楼漢簡・五一広場漢簡・郴州呉簡・郴州晋簡・南京呉簡なども視野に入れつつ、地道に試行錯誤を繰り返して行きたいと思っている。そのためにも、本書に対し、忌憚の無い御批正をいただければ幸いである。
ところで、中国の北京呉簡研討班や長沙簡牘博物館では、近年、長沙呉簡研究に従事する若手研究者が増えて来ているが、長沙呉簡研究会では、本書に収録された王素・宋少華論文の翻訳者である石原遼平氏以後、若手研究者の研究論文が増えていない。このことに、かねてより忸怩たる思いを抱いていたので、本書が、長沙呉簡の研究に挑む若手研究者が増える契機となればと、ひそかに期待している。
一方、「はしがき」でも触れたように、研究推進の途中で、二人の大切な仲間を失った。二人とも突然の逝去であった。志半ばにして急逝された森本淳氏の屈託のない笑顔と、鶴田一雄氏の周りを包み込むようなほほえみが、今でも脳裏に焼き付いている。お二人が遠いところから私たちの研究の進展を見守ってくれているおかげで、本書も成ったのだと思っている。
最後になるが、長沙呉簡研究会の創設以来代表を務めてこられた窪添慶文先生は、科研の最終年度だった2011年度をもって立正大学を定年で退職された。本書は先生の退職を記念すべく企画されたものであるが、諸般の事情で刊行が大幅に遅れてしまった。このことを先生にお詫びするとともに、今後も壮年の研究者をも凌ぐ旺盛な研究意欲で私たちを教導してくださるようお願いして擱筆したい。
執筆者紹介(執筆順,所属は2015年3月現在)
窪添 慶文(くぼぞえ よしふみ) 1941年生 東洋文庫研究員,お茶の水女子大学名誉教授
關尾 史郎(せきお しろう) 1950年生 新潟大学人文社会・教育科学系(人文学部)教授
髙村 武幸(たかむら たけゆき) 1972年生 明治大学文学部准教授
伊藤 敏雄(いとう としお) 1954年生 大阪教育大学教育学部教授
王 素(おう そ) 1953年生 北京故宮博物院研究員
宋少華(そう しょうか) 1953年生 長沙簡牘博物館研究員
石原 遼平(いしはら りょうへい) 1981年生 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程在学
安部聡一郎(あべ そういちろう) 1975年生 金沢大学歴史言語文化学系(人文学類)准教授
谷口 建速(たにぐち たけはや) 1981年生 大東文化大学文学部非常勤講師
鷲尾 祐子(わしお ゆうこ) 1966年生 立命館大学法学部兼任講師
福原 啓郎(ふくはら あきろう) 1952年生 京都外国語大学外国語学部教
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